小さな奇跡を生み出すために

W杯アジア最終予選イラク戦。1-0の日本の勝利、ライバルのオーストラリアはヨルダンに敗戦。

よって日本の首位独走状態となった。

 

ワールドカップ予選最終予選が数ヶ月に一度行われるサイクルにも慣れてきて、

日本が勝ち点を重ねる状態にも慣れてきた。熱い夏が終わって、静かな秋が来るように、ワールドカップアジア最終予選にも秋のような落ち着きが訪れたような気がする。こうなれば早く予選を勝ち抜いて、ワールドカップ本大会での日本代表を想像したいものだ。

 

それにしても長友はすごいなぁ。

あの体幹の強さと元気一杯、無尽蔵な体力は、さすがインテルだ。

 

そして大事な試合でいなくなる香川には、一抹の不安を抱いてしまう。

くれぐれもマンUでは、のびのびとやってください。

 

そしてなんと言ってもジーコである。

6年ぶりの埼玉スタジアムに立つジーコの姿は懐かしく、あの頃を思い出させた。

ジーコ、ソクラテス、ファルカン、トニーニョ・セレーゾというブラジル代表の「黄金のカルテット」をそのまま日本代表に当てはめ、中田英寿、小野伸二、中村俊輔、稲本潤一による「和製・黄金のカルテット」迷いなく並びたてた。当時のジーコの方法は、「戦術は、オールスター!」だったといえるだろう。意地悪く言うと戦術もなにもあったもんじゃない、という状態である。そのかわり、ジーコジャパン初期の頃、観客である僕らは喜んだものである。難しいことを言わずに、スターを並べてくれるのだから。

 

そのジーコ、日本代表の敵として6年ぶりに現れたジーコは、極端なまでの策略家になっていた。前戦からスタメンを10人変え、日本のパスの出所である遠藤と長谷部に対して、徹底的な密着マークをさせたのである。日本代表監督を離れてから、様々なチームで経験を積んだジーコは、監督として進化をしているようだ。昨日の試合の前半は、ジーコの戦術によって日本代表が苦しめられたのは明らかである。

遠藤、長谷部を封じられた日本代表は、腸(はらわた)を押さえつけられるように動きづらかった。そんな重く鈍い動きの中で、突如、閃光のように駒野のスローインから岡崎、前田へと、点と点が結ばれた。岡崎のアウトサイドと飛び込んだ前田の額。得点というものは、小さな奇跡が積み重なって生まれるものだとつくづく実感させられる。そしてこの種の奇跡は、ラッキーや偶然から生まれるのではなく、確かな実力があって初めて生み出されるものである。この奇跡を生み出す実力を磨くために、岡崎はドイツで修行をしているのだろう。それが昨夜、実った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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